離婚、相続などの調停手続の流れ

離婚、相続などの調停手続の流れ

家庭裁判所で行われる、離婚、相続などの調停手続流れについてご説明いたします。

調停申立書について

調停申立書の提出

話合いによる協議離婚が難しい場合、離婚調停として、裁判所で話し合いを行うことが考えられます。
なお、離婚調停を行わずに、いきなり離婚訴訟を行うことは通常は認められていません。
このように、先に調停を行わなければならないことを、調停前置主義といいます。


調停が行われる裁判所は、相手配偶者が住んでいる住所地の裁判所か、または当事者間で合意して決めた裁判所です。


約1、2か月後に第1回調停期日が指定される。日程調整をする。
相手方とは事前調整をしない。
相手方には、裁判所から、調停申立書と一緒に通知書が送られる。
弁護士を付けなくても可能であるが、複雑な争点があるような場合(財産分与など)には弁護士を付けた方がよいかもしれないこと。
電話会議、web会議?

1回目の調停期日

調停委員について

調停委員は、通常、男性1人、女性1人です。
また、裁判官も加わり、調停委員会を構成します。


調停が行われる日時

平日に行われます。
土日祝日には行われません。
時間帯は、午前中と午後に分かれており、具体的な時間帯は裁判所によって異なります。
大阪家庭裁判所では、3部制で行われており、
①10:00~
②13:20~
③15:00~
の3つの時間帯に分かれています。
調停期日1回あたりの時間は80分程度とされています。


調停が行われる場所

家庭裁判所内の小さな会議室のような場所で行われます。


調停が行われる頻度

通常、1、2か月に1回の頻度で行われます。


調停が行われる回数

回数制限などは特にありません。
そのため、調停成立の見込みがある限り、調停は続くことになります。
これに対して、いくら話合いを続けても平行線のままで、調停成立の見込みがない場合には、調停は不調(ふちょう)として不成立で終了することになります。


調停の進め方

調停を申し立てた申立人と、相手方が、お互いに顔を合わせないようにして、20分、30分程度の間隔で交互に調停委員と話をします。
このような方法で、調停委員を通じて、協議することになります。
そのため、お互いの意見は、調停委員を通じて聞いたり、相手が書面を提出した場合にはその書面で知ることになります。


調停委員と話をしないときは、申立人と相手方は、それぞれ別の待合室で待つことになります。そのため、待合室で顔を合わせることもありません。


調停の際には、予め書面に書いたメモなどを見ながら話すことも可能です。
録音や録画は禁止されています。


調停委員に対して、相手には伝えて欲しくないことを伝えれば、調停委員もその話を相手方には伝えないように配慮してくれると思います。


調停委員と裁判官は、調停が行われる前などに打合せを行っています。
また、調停の途中でも、必要に応じて打合せを行います。このような打合せのことを「評議」(ひょうぎ)と言います。


服装

調停での服装は、私服で大丈夫です。スーツでも問題ありません。


持ち物

①調停に関する書類(調停申立書や証拠、相手方から提出された書面など)


②今後の予定が分かるもの(手帳、スマートフォンなど)
調停期日当日に次回の調停期日を決めることになるため


③本人確認資料(運転免許証、マイナンバーカードなど)
第1回調停期日の際に、本人確認を行うため


書面の提出の仕方

自分の意見を書いた書面を「主張書面」と言います。
文体は、「ですます」調でもいいですし、そうでなくても構いません。
なお、弁護士が作成する主張書面については、一般的には「ですます」調ではない方が多いと思います。


自分の意見などの裏付けとなる書類等は「証拠」と言います。
証拠は、申立人が提出した証拠は、「甲第1号証」(略して甲1)、「甲第2号証」(甲2)というように、頭に甲を付けて、順番に番号を付けていきます。
これに対して、相手方が提出した証拠は、「乙第1号証」(乙1)、「乙題2号証」(乙2)というように、頭に乙を付けて、順番に番号を付けていきます。


これらの書面を提出する場合には、同じものを3部作成して、1部は自分用、1部は裁判所分、1部は相手分とします。
自分用については手元に控えとしてコピーを残しておき、裁判所分と相手分の合計2部は、裁判所にまとめて送ります。
裁判所は、相手分が届くと、相手に郵送で送ります。
なお、裁判所は切手代を負担してくれるわけではありませんので、相手に郵送で送るための切手代は、通常、その書面を提出した側が負担することになります。


これとは違う方法として、相手分についても直接相手に送る方法があります。
このように、相手分を相手に直接送る方法のことを、「直送」(ちょくそう)と言います。
この直送の方が相手に早く送ることができますので、お互いに代理人弁護士が付いている場合には、直送の方法によることが一般的です。

調停の申立てについて




第1回調停期日

裁判所で行われる。
小さい会議室のような場所で行われる。
調停委員は、男性1名、女性1名。裁判官もいるが調停には直接は参加しない。
待合室で待っていて、呼び出されたら調停室に行く。
自己紹介、本人確認
相手方と直接顔を合わせることはなく、調停委員を通じて話合いを行う。
1回あたり20分~30分程度。
1回目の調停は、通常、申立人と相手方それぞれの意見を聞いて、終わる。
当事者双方の都合を聞いて、第2回調停期日を定める。



相手方が調停に出席するかどうかは、事前に裁判所に連絡があった場合には裁判所は把握していることがありますが、裁判所にも何も連絡がない場合には、調停当日まで分からないことになります。


相手方が欠席した場合には、欠席の理由にもよりますが、来る可能性がある場合には、通常は、改めて次の調停期日を決めて、裁判所からその相手方にその調停期日を伝えることになると思います。



第2回調停期日

1、2か月に1回のペース


第3回調停期日

調停の回数に決まりはない。


調停の終了(成立・不成立・取下げなど)

調停成立となった場合、通常は同席。


調書に合意内容が記載されることになります。
内容によっては強制執行が可能となります。
印鑑は不要です。


具体的には、離婚調停の場合、次のような内容が記載されます。



補助金


不成立の場合には、離婚訴訟を提起するかどうか



そもそも離婚するかどうかについては、離婚調停も裁判所で行われる話合いであるため、離婚することについて合意できない限り、調停でも離婚はできないことになります。

調停条項の記載例

1 申立人と相手方は、本日調停離婚する。
(なお、申立人と相手方は、相手方の申出により、本日調停離婚する。)


2 当事者間の長男(令和●年●月●日生)(以下「長男」という。)の親権者を、母である申立人と定める。


3 申立人は、相手方に対し、長男の養育費として、令和●年●月から長女が満20歳に達する日の属する月まで、月額●万円を、毎月末日限り、相手方が指定する口座に振り込む方法により支払う。ただし、振込手数料は申立人の負担とする。


4 当事者双方は、前項の定めにかかわらず、長男の進学、病気等の事情に変更があったときには、養育費について別途協議することを相互に約束する。


6 申立人は、相手方に対し、財産分与として●万円の支払義務があることを認め、これを令和●年●月●日限り、第3項記載の口座に振り込む方法により支払う。ただし、振込手数料は申立人の負担とする。


7 申立人と相手方との間の別紙情報通知書記載の情報に係る年金分割についての請求すべき按分割合を0.5と定める。


8 当事者双方は、本件離婚に関し、以上をもって解決したものとし、本調停条項に定めるほか、何らの債権債務が存在しないことを相互に確認する。 


9 調停費用は各自の負担とする。